【新聞掲載】山口大学×KOGASUN、再生医療用3Dフリーザー®を共同開発

新聞掲載|山口大学×KOGASUN 再生医療用3Dフリーザー®共同開発

引用元:宇部日報 2021年7月30日 掲載

【新聞掲載のお知らせ】
山口大学大学院 医学系研究科 器官病態外科学講座とKOGASUNは、細胞シートを高品質に急速凍結できる再生医療用「3Dフリーザー®」を共同開発しました。まず要点を以下にまとめます。

  • 生存率:解凍24時間後の細胞生存率が従来機54%に対し85%
  • 処理能力:一度に最大252シートを凍結
  • 均一冷却:3Dの冷気で包み込むように急速凍結し、温度ムラを抑制
  • 衛生性:庫内を過酸化水素ガスで除染

開発の背景|難治性皮膚潰瘍と細胞シート療法

本講座は2014年度から、難治性皮膚潰瘍に対する再生医療の研究を推進。口腔内から採取した線維芽細胞に、血液中の末梢血単核球を加えた細胞混合シートを作製し、患部へ移植して潰瘍の縮小・治癒を目指してきました。

3Dフリーザー®の特長|均一で速い、だからダメージが少ない

  • サイズ:高さ175cm × 横幅87cm × 奥行き81cm
  • 冷却設計:従来は一方向送風で温度が不均一に。新装置は3次元的な冷気で包み込み、ムラを低減
  • 処理枚数:最大252シートを同時凍結
  • 衛生性:庫内を過酸化水素ガスで除染
  • 成績:解凍24時間後の生存率85%(従来機54%)

細胞バンク戦略|親知らず由来の細胞を活用

健康な協力者の親知らず由来組織を用い、9種類のウイルス検査で安全性を確認しながら細胞バンク化を推進。高品質な細胞を必要時に提供する仕組みの確立を目指しています。

外科領域での応用可能性

呼吸器外科では、肺葉切除後の縫合部から空気が漏れる気管支断端瘻(発生頻度0.5%、死亡率18~50%)の予防に期待。ラット実験では縫合部に細胞シートを被覆して十分な耐圧性を確認。食道・膵臓・胆のうなど他領域の術後合併症予防にも展開可能性があります。

今後の見通し

細胞シート移植による治療は、2023年度から臨床研究2025年度から医師主導治験の開始を当時計画していました。※本記事は2021年7月30日掲載の新聞記事内容に基づく紹介です

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