ブラストチラーとは?仕組み・選び方・活用法を専門家が解説

飲食店や給食施設、食品工場などで調理後の食品を安全かつ高品質に保つためには、適切な温度管理が不可欠です。特に、加熱調理後の冷却工程は、食中毒菌の増殖を防ぎ、食品の風味や食感を維持する上で極めて重要な役割を担います。この課題を解決する中核的な厨房機器が「ブラストチラー」です。

本記事では、急速冷凍機の専門メーカーであるKOGASUNが、長年の経験と技術的知見に基づき、ブラストチラーの基本から徹底解説します。ブラストチラーとは何か、その仕組みやメリット、急速冷凍機との違い、HACCP対応の重要性、そして失敗しない選び方から業種別の具体的な活用法まで、この記事一本で全てがわかります。

ブラストチラーとは?基本を理解する

ブラストチラー(Blast Chiller)とは、加熱調理後の高温の食品を、強力な冷風を吹き付けることで短時間で急速に冷却するための業務用厨房機器です。一般的な冷蔵庫が「保管」を目的とするのに対し、ブラストチラーは「冷却加工」を目的としており、その冷却能力は比較になりません。

ブラストチラーの定義と役割

ブラストチラーの最も重要な役割は、食中毒菌が最も増殖しやすい「危険温度帯」(約10℃~60℃)を可能な限り短時間で通過させることです。例えば、90℃まで加熱調理した食品を、わずか30分~90分程度で食中毒菌の増殖が抑制される3℃付近まで一気に冷却します。これにより、食品の安全性を飛躍的に高めることができるのです。

厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」でも、加熱調理後の食品は30分以内に中心温度を20℃付近まで下げるよう推奨されており、ブラストチラーはこの基準をクリアするための最も有効な手段の一つです。

一般的な冷蔵庫との決定的な違い

ブラストチラーと一般的な業務用冷蔵庫は、見た目が似ているものもありますが、その目的と機能は全く異なります。高温の食品を冷蔵庫に入れると、庫内全体の温度が上昇し、他の食材を傷める原因となります。また、冷蔵庫の冷却能力では危険温度帯を素早く通過できず、衛生上のリスクが高まります。

項目 ブラストチラー 業務用冷蔵庫
目的 冷却加工(急速冷却・粗熱取り) 食品保管
冷却能力 非常に高い(90℃→3℃を短時間で) 低い(高温物の投入は不可)
主な機能 強制対流による急速冷却 庫内温度の維持
HACCP対応 冷却工程の重要管理点(CCP) 保管工程の管理

ブラストチラーは、まさに「冷やすための加工機」であり、食品の安全性と品質を両立させるための戦略的な投資と言えるでしょう。KOGASUNが提供する3Dフリーザー®を取り入れることで、さらに高度な品質管理が可能になります。

ブラストチラーと急速冷凍機(ショックフリーザー)の違い

ブラストチラーを検討する際、最も多くの方が混同しがちなのが「急速冷凍機(ショックフリーザー)」との違いです。どちらも食品を急速に冷やす機器ですが、その目的と得意とする温度帯が根本的に異なります。この違いを理解することが、最適な機器選定の第一歩です。

温度帯と目的の違い

一言で言えば、ブラストチラーは「冷却」、急速冷凍機は「冷凍」を目的としています。ブラストチラーは加熱調理後の高温(約90℃)の食品を、チルド温度帯(約3℃)まで急速に冷却します。主な目的は、食中毒菌の増殖を防ぎ、食品の安全性を確保することです。一方、急速冷凍機(ショックフリーザー)は、常温またはチルド状態(約3℃)の食品を、冷凍温度帯(-18℃以下)まで急速に冷凍します。主な目的は、食品の細胞破壊を防ぎ、解凍後も出来立ての品質を維持することです。

比較表で見る主な違い

両者の違いをより明確にするために、以下の比較表をご覧ください。

項目 ブラストチラー 急速冷凍機(ショックフリーザー)
投入温度 90℃前後の高温状態から投入可能 常温またはチルド状態(3℃前後)で投入
到達温度 3℃前後(チルド) -18℃以下(冷凍)
主な目的 食中毒菌の増殖防止、HACCP対応 長期保存、高品質な冷凍品の製造
保存期間 製造日を含め最大5日程度(クックチル) 数ヶ月~1年以上(クックフリーズ)
主な用途 クックチル、粗熱取り、仕込み効率化 クックフリーズ、EC販売用商品、長期在庫

より詳細な比較については、こちらの記事「ブラストチラーと急速冷凍機の違いを徹底解説」もご参照ください。

ブラストチラーの仕組みと冷却技術

ブラストチラーがなぜこれほどまでに速く食品を冷却できるのか、その秘密は「強制対流」と「低温制御」の組み合わせにあります。この技術的な仕組みを理解することで、ブラストチラーの導入効果をより深く把握することができます。

急速冷却を実現する3つの要素

ブラストチラーの心臓部とも言えるのが、以下の3つの要素です。第一に、庫内に設置された強力なファンが-40℃にもなる冷気を食品の周囲に強制的に循環させる強制対流(パワフルな送風)があります。これにより、食品の表面にある熱い空気の層(熱境界層)を吹き飛ばし、冷気が直接食品の熱を奪うことで、冷却スピードを劇的に向上させます。

第二に、庫内の温度と食品の温度をリアルタイムで監視し、最適な冷気と風量を供給する低温制御システムです。食品が凍結しないように温度をコントロールする「チルモード」や、一気に凍結させる「ショックフリーズモード」など、目的に応じた精密な温度管理が可能です。

第三に、食品の中心部に直接差し込み、中心温度を正確に測定するための芯温センサー(プローブ)があります。設定した中心温度に達すると自動で冷却を終了し、過冷却や凍結を防ぎます。これにより、常に安定した品質の冷却が可能となり、HACCPで求められる温度記録の精度も保証されます。

危険温度帯を短時間で通過する科学的根拠

食中毒を引き起こす多くの細菌は、10℃から60℃の温度帯で活発に増殖します。特に、セレウス菌やウェルシュ菌などは、加熱しても死滅しない「芽胞」を形成し、冷却過程で温度が下がると再び増殖を始めるため、非常に厄介です。ブラストチラーは、この危険温度帯をわずか30分~90分という短時間で通過させることで、細菌が増殖する時間を与えません。これは、食品安全における科学的根拠に基づいた極めて有効なアプローチであり、HACCPの考え方を実践する上で不可欠な技術と言えます。

最新技術の進化

近年のブラストチラーは、単に冷やすだけでなく、より高度な機能を持つように進化しています。食材やメニューに応じて冷却の温度や風量を細かく設定できる「多段階冷却プログラム」や、HACCP記録を自動化する「データロギング機能」などが搭載され、より効率的で確実な衛生管理をサポートします。

ブラストチラー導入がもたらす5つの経営メリット

ブラストチラーの導入は、単に食品を安全に冷却するだけでなく、厨房運営全体に多大なメリットをもたらします。ここでは、経営改善に直結する5つの主要なメリットを具体的に解説します。

メリット1:食品安全性の飛躍的向上とHACCP対応の簡素化

ブラストチラー最大のメリットは、食中毒リスクを大幅に低減できることです。危険温度帯を迅速に通過させることで、細菌の増殖を根本から抑制します。これにより、HACCPで定められた冷却工程の重要管理点(CCP)を容易にクリアでき、日々の温度記録管理も標準化・簡素化されます。お客様に安全な食事を提供するという、食に関わる事業の根幹を支える重要な役割を果たします。

メリット2:食品本来の品質維持と顧客満足度の向上

急速冷却は、食品の品質を維持する上でも極めて有効です。ゆっくり冷却すると、水分が蒸発して乾燥したり、風味や香りが失われたりします。ブラストチラーは、これらの劣化を最小限に抑え、出来立ての美味しさ、瑞々しさ、美しい色合いを封じ込めます。解凍後も高品質な料理を提供できるため、顧客満足度の向上に直結します。

メリット3:厨房の作業効率の大幅な改善

「冷却待ち」の時間は、厨房の生産性を大きく左右します。ブラストチラーを導入すれば、これまで数時間かかっていた粗熱取りの時間が数十分に短縮され、調理プロセス全体がスムーズに流れるようになります。これにより、ピークタイムの仕込みが効率化され、計画生産も可能になります。結果として、人件費の削減やスタッフの負担軽減にも繋がります。具体的な改善事例は導入事例ページで多数紹介しています。

メリット4:メニュー開発の自由度拡大

精密な温度管理が可能になることで、これまで温度管理が難しく、品質が安定しなかったデリケートなメニューにも挑戦できるようになります。特に、製菓・製パン分野では、クリームや生地の温度管理が品質を大きく左右するため、ブラストチラーは不可欠な存在です。新しいメニュー開発の幅が広がり、他店との差別化を図る強力な武器となります。

メリット5:食品ロスの削減と収益性の改善

調理品の保存可能期間が延びることで、食品ロス(廃棄)を大幅に削減できます。需要予測のズレによる売れ残りを減らし、仕込んだ食材を無駄なく活用できるようになるため、直接的なコスト削減と利益率の改善に貢献します。また、補助金・税制優遇制度を活用することで、初期投資の負担を軽減することも可能です。

HACCP対応とブラストチラーの重要性

2021年6月から、原則としてすべての食品等事業者に「HACCP(ハサップ)」に沿った衛生管理が制度化されました。HACCPは、食品の製造工程における危害要因を分析し、特に重要な工程を継続的に監視・記録することで製品の安全性を確保する衛生管理手法です。このHACCPの考え方を実践する上で、ブラストチラーは極めて重要な役割を担います。

HACCPにおけるブラストチラーの位置づけ

HACCPでは、各工程での危害要因(食中毒菌など)を分析し、その発生を防止するための重要管理点(CCP:Critical Control Point)を定めます。加熱調理後の「冷却」工程は、多くの施設でこのCCPに設定されます。なぜなら、冷却が不十分だと、加熱で生き残った耐熱性の芽胞菌が増殖し、食中毒の原因となる可能性があるからです。

ブラストチラーは、この冷却工程における温度と時間を正確にコントロールし、「いつ、何を、何度まで、何分で冷却したか」を確実に記録するための必須機器です。これにより、HACCPで求められる「モニタリング」と「記録」の要件を満たすことができます。

大量調理施設衛生管理マニュアルとの関係

学校給食や病院など、一度に大量の食事を提供する施設向けに厚生労働省が定めた「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、冷却工程についてさらに具体的な基準が示されています。加熱調理後、食品を冷却する場合には、食中毒菌の発育至適温度帯(約20℃~50℃)を速やかに通過させるため、30分以内に中心温度を20℃付近(又は60分以内に中心温度を10℃付近)まで下げることとされています。

この厳しい基準を、室温での放冷や一般的な冷蔵庫でクリアすることは現実的に不可能です。ブラストチラーを導入することで、これらの基準を安定して満たし、科学的根拠に基づいた安全な食事提供が実現します。衛生管理に関するご相談は、KOGASUNのお客様サポートまでお気軽にお問い合わせください。

失敗しないブラストチラーの選び方:5つの重要チェックポイント

ブラストチラーは高価な投資であり、一度導入すると簡単には買い替えられません。自社の厨房に最適な一台を選ぶためには、いくつかの重要なポイントを事前に確認する必要があります。ここでは、導入後に後悔しないための「5つの選定基準」を解説します。

選定基準1:処理能力と容量の見極め方

最も重要なのが、自社の調理量に見合った「容量」を選ぶことです。容量が小さすぎると、冷却が追いつかずに作業のボトルネックとなり、大きすぎると無駄なスペースとコストを発生させます。一度に冷却する最大量(kg)、使用するホテルパンの規格と枚数、将来の拡張性などを考慮し、少し余裕を持った容量のモデルを選ぶのが一般的です。

選定基準2:冷却モードと制御方式

ブラストチラーには、様々な冷却モードや制御方式が搭載されています。自社のメニューや運用に合わせて必要な機能を確認しましょう。「ソフトチル(凍結を防ぎながら優しく冷却)」と「ハードチル(素早く冷却)」の両方があると、食材に応じて使い分けができて便利です。また、芯温センサーで管理する「芯温制御」は、HACCP対応を考えると必須の機能です。

選定基準3:設置環境と電源の確認

意外と見落としがちなのが、設置場所の環境です。本体サイズだけでなく、性能を維持するための放熱スペースと、衛生的に保つための清掃スペースが必要です。壁にぴったり設置するのは避けましょう。また、単相100V、単相200V、三相200Vなど、モデルによって電源仕様は様々です。厨房の電源容量が足りるか、専門の電気工事業者への確認が必要です。

選定基準4:清掃・メンテナンスのしやすさ

毎日使用する機器だからこそ、衛生的に保つための清掃のしやすさは非常に重要です。庫内の棚や部品が簡単に取り外せて洗浄できるか、床の清掃がしやすい構造か、フィルターの清掃は容易か、といった点を実機で確認することをお勧めします。

選定基準5:メーカーのサポート体制

万が一の故障時に、迅速に対応してくれるメーカーのサポート体制は不可欠です。全国にサービス拠点があるか、部品の供給は安定しているか、導入時の操作トレーニングは行ってくれるかなど、購入後の運用まで見据えたサポート体制を確認しましょう。KOGASUNでは、導入前の冷凍・冷却テストから、導入後のアフターサポートまで一貫してご支援します。

用途別おすすめ容量の目安

用途・規模 推奨容量 トレー枚数(目安) 想定業態
小規模店舗 20~50Lクラス 3~5枚 カフェ、個人経営のレストラン、パティスリー
中規模店舗 50~100Lクラス 6~12枚 レストラン、ベーカリー、ホテル
大規模施設 100L以上(ラックインタイプ) 15枚以上 学校給食、病院、セントラルキッチン、食品工場

最適な機種の選定にお困りの際は、KOGASUNの製品情報ページをご覧いただくか、お気軽にご相談ください。

【業種別】ブラストチラー徹底活用法

ブラストチラーは、様々な食の現場でその能力を発揮します。ここでは、代表的な業種ごとに、具体的な活用法とそれによって得られるメリットをご紹介します。

活用法1:飲食店(レストラン・カフェなど)

飲食店の厨房では、仕込みの効率化とピークタイムへの対応が常に課題となります。ブラストチラーは、これまで時間のかかっていたソース、スープ、煮込み料理などの粗熱取りを一瞬で完了させ、空いた時間を他の調理に充てることができます。仕込み料理を急速冷却してストックすることで、オーダーごとに品質がブレることなく、常に安定した味を提供できます。また、調理した料理を安全に冷却し、提供までの時間を衛生的に管理することで、テイクアウト需要にも安心して応えられます。

活用法2:ベーカリー・製菓店

温度管理が製品の出来を大きく左右するベーカリーや製菓店にとって、ブラストチラーは不可欠な存在です。発酵をコントロールするために生地を最適な温度まで素早く冷却することで、季節を問わず安定したパン作りが可能になります。カスタードクリームや生クリームなど、傷みやすいクリーム類を安全かつ迅速に冷却することで、作業効率と衛生レベルが格段に向上します。焼き上げたスポンジケーキやタルトなどを素早く冷ますことで、次の工程にすぐ移れ、生産性が向上します。

活用法3:給食・大量調理施設(病院・福祉施設など)

HACCPに基づいた厳格な衛生管理が求められる給食や大量調理の現場では、ブラストチラーは「安全の要」です。調理(Cook)した食品を急速冷却(Chill)して提供するクックチルシステムの必須機器として、計画的な大量調理と安全な食事提供を両立します。アレルギー対応食を他の食事と明確に区別し、安全に冷却・保管する際にも役立ちます。調理時間を分散させ、スタッフの作業負荷を平準化することで、働きやすい環境づくりにも貢献します。

活用法4:セントラルキッチン

多店舗展開するチェーン店などの味の均一化と効率化を担うセントラルキッチンにおいて、ブラストチラーは生産性の心臓部です。各店舗の需要に合わせて計画的に商品を製造し、急速冷却してストックすることで、効率的な生産体制を構築します。各店舗へ配送する食材や半製品を、最も安全で品質の高い状態で出荷できます。新メニューのレシピを標準化し、各店舗で同じ品質を再現するためのベースとなります。

より具体的な活用事例については、様々な業種の導入事例ページをご覧ください。

KOGASUNのブラストチラー導入事例

理論や機能だけでなく、実際にブラストチラーを導入することで現場がどのように変わるのか、具体的な事例をご紹介します。

事例1:人気レストラン「A」様 – 仕込み時間半減と品質向上

導入前は、ランチピーク時の仕込みが間に合わず、特に煮込み料理やソースの冷却に時間がかかり、品質にもばらつきがありました。ブラストチラー導入により、これまで2時間かかっていた冷却時間が25分に短縮されました。仕込み作業が大幅に効率化され、ランチタイムに提供できるメニュー数が増加しました。さらに、急速冷却によりソースの風味と色が格段に向上し、顧客満足度もアップしたとの評価をいただいています。

事例2:社会福祉法人「B」様 – 給食の安全性と作業効率を両立

導入前は、HACCP導入にあたり、大量調理後の冷却工程の管理と記録が大きな負担となっていました。手作業での冷却では、衛生基準を満たすことが困難でした。カートインタイプの大型ブラストチラーを導入し、調理後の食事をカートごと冷却することで、厚生労働省の衛生基準を確実にクリアできるようになりました。温度記録も自動化され、スタッフの負担が大幅に軽減されました。安全で温かい食事提供が可能になりました。

ブラストチラーの効果的な使い方と運用のコツ

ブラストチラーの性能を最大限に引き出すためには、いくつかの運用のコツがあります。基本的な操作手順は、まず食品を入れる前にあらかじめ庫内を設定温度まで冷やしておく予冷を行います。次に、調理後、可能な限り速やかに食品を庫内に投入し、食材や目的に合わせてモードを選択します。食品の中心に芯温センサーを正確に差し込み、スタートボタンを押して冷却を開始します。設定温度に達したら、速やかに取り出し、冷蔵庫や冷凍庫に移して保管します。

効果を最大化する運用のコツとしては、常温で放置する時間が長くなるほど、細菌増殖のリスクは高まるため、調理後すぐに投入することが基本です。塊肉や液体の場合は、なるべく薄く、表面積が広くなるような容器に入れると、より早く冷却できます。乾燥を防ぐため、冷却後は速やかにラップや真空パックなどで包装しましょう。HACCP対応はもちろん、品質の安定化のためにも、冷却時間と温度の記録を徹底しましょう。

より詳しい操作方法やメンテナンスについては、お客様サポートページのガイドをご覧いただくか、専門スタッフにお尋ねください。

ブラストチラー導入の費用と活用できる補助金

ブラストチラー導入を検討する上で、コストは重要な要素です。本体価格だけでなく、ランニングコストや活用できる補助金制度についても把握しておきましょう。

ブラストチラーの価格は、サイズや機能によって大きく異なります。小型機(卓上タイプ)は200万円~300万円程度、中型機(縦型タイプ)は300万円~600万円程度、大型機(ラックインタイプ)は600万円~1000万円程度とメーカーで様々です。主なランニングコストは電気代と定期的なメンテナンス費用です。最新のモデルは省エネ性能が向上していますが、導入前にメーカーに確認することをお勧めします。

ブラストチラーの導入には、国や自治体の補助金制度を活用できる場合があります。生産性向上や衛生管理強化を目的とした設備投資として、ものづくり補助金、事業再構築補助金、中小企業経営強化税制などが代表的です。これらの制度を活用することで、導入コストを大幅に抑えることが可能です。申請には専門的な知識が必要となるため、詳細はKOGASUNの補助金・税制優遇ページをご覧いただくか、担当者にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. ブラストチラーとショックフリーザー、どちらを選ぶべきですか?


主な目的が「安全な冷却(チルド)」であればブラストチラー、「高品質な冷凍」であればショックフリーザー(急速冷凍機)が適しています。両方の機能が必要な場合は、冷却から冷凍まで一貫して行えるKOGASUNの3Dフリーザー®とブラストチラーの連携運用が最適です。

Q2. 小規模な店舗でも導入するメリットはありますか?

はい、十分にあります。小型のブラストチラーでも、仕込みの効率化、食品ロスの削減、メニュー品質の向上など、多くのメリットをもたらします。省スペースな卓上モデルも各メーカーから提供されています。

Q3. 電気代はどのくらいかかりますか?

機種のサイズや使用頻度によって異なりますが、一般的な業務用冷蔵庫よりも高くなる傾向があります。ただし、作業効率の向上や食品ロスの削減によるコストメリットを考慮すると、十分に投資価値のある機器です。詳細はメーカーにご確認ください。

Q4. メンテナンスは難しいですか?

日常的な清掃(庫内やフィルターの掃除)はスタッフの方に行っていただく必要がありますが、難しい作業ではありません。定期的な専門メンテナンスについては、メーカーの保守契約を利用すると安心です。

Q5. リースやレンタルは可能ですか?


メーカーや販売代理店によっては、リースやレンタルプランを提供している場合があります。初期投資を抑えたい場合に有効な選択肢です。詳しくはお問い合わせください。

まとめ:ブラストチラーで食の安全と品質、効率を新たなステージへ

本記事では、ブラストチラーの基本から、その仕組み、メリット、選び方、そして具体的な活用法までを網羅的に解説しました。

ブラストチラーは、単に食品を冷やすだけの機器ではありません。それは、食の安全を科学的に確保し、料理の品質を最大限に引き出し、厨房の生産性を革新するための戦略的な投資です。HACCP制度化により、その重要性はますます高まっています。

急速冷凍機のパイオニアであるKOGASUNは、ブラストチラーによる「冷却」と、3Dフリーザー®による「冷凍」技術を組み合わせることで、お客様のビジネスを新たなステージへと導く最適なソリューションを提供します。

どの機種を選べばいいかわからない、自社の厨房で本当に効果があるのか試してみたい、導入コストや補助金について詳しく知りたい、このようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度KOGASUNにご相談ください。専門のスタッフが、お客様一人ひとりの課題に寄り添い、最適なご提案をさせていただきます。

KOGASUN PRESS

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