
土用の丑の日に注文が集中するのに、焼き場が1日に焼ける枚数は変えられない。うなぎを扱う現場に共通する悩みです。本記事では、焼きたて70℃のうなぎ蒲焼きを、放冷を挟まずそのまま急速冷凍した実機テストの結果を報告します。冷凍うなぎが硬くなる理由、焼き場から冷凍機へ直行すると生産がどう変わるか、自社の焼き方とタレでの確かめ方まで、この1本で分かります。
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結論:うなぎ蒲焼きは焼きたて70℃から32分の急速冷凍で、ふっくら感とタレの照りを保てた

焼き上げ直後・70℃のうなぎ蒲焼きを放冷なしで3Dフリーザー®に入れ、32分で中心温度-18℃まで凍結しました。身は縮まず、箸を入れるとスッと切れる柔らかさと、タレの照りが焼きたてのまま残っています。
テストに使ったのは、焼き台から出したばかりの長焼き6枚です。白いシートを敷いたアルミトレーに重ねずに並べ、湯気と香りが立った状態のまま庫内へ運びました。条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | うなぎ蒲焼き(焼成後の長焼き)× 6枚 |
| 並べ方 | 白いシートを敷いたアルミトレーに、6枚を重ねずに配置 |
| 温度と時間 | 投入70℃(焼きたて) → 32分で中心-18℃ |
| 品質結果 | 身縮みなし。箸で切れる柔らかさとタレの照りを維持 |
| 使用設備 | KOGASUNの急速冷凍機「3Dフリーザー®」 |
なお、この結果は長焼き6枚・1トレーでの検証です。厚みや枚数が変われば所要時間も動きます。同じ仕上がりを自社の焼き方とタレでも出せるかどうかは、記事後半で紹介する無料の凍結テストで試せます。
なぜ冷凍うなぎは「ゴムのように硬く」なるのか

冷凍うなぎでいちばん多い失望は、温め直した身がキュッと縮んで硬くなっていることです。原因は、身が抱えこんでいる水分にあります。
凍結に時間がかかると、身の中の水分は大きな氷の粒に育ち、ふっくらした繊維を内側から圧迫して壊します。壊れた繊維は水分を抱えていられず、解凍のときに手放してしまいます。残るのが、縮んで締まったゴムのような身です。
氷の粒の大きさは、水分が最も凍りやすい-1〜-5℃付近の「最大氷結晶生成温度帯」で決まります。ここをゆっくり下りるほど粒は育ち、短時間で駆け抜ければ粒は細かいまま止まります。方式ごとの温度の下がり方は急速冷凍と通常冷凍の違いで整理しています。
タレの照りは、風にさらされる時間で決まります。強い風を当て続けるタイプの冷凍機では表面の水分とタレが乾き、解凍したときにカサついた、くすんだ見た目になります。身とタレのどちらが欠けても、蒲焼きの商品価値は成り立ちません。
なぜ70℃の蒲焼きを湯気ごと入れられるのか:着霜を抑えるACVCS®

大前提として、湯気の立つ食品は普通の冷凍庫に入れられません。蒸気が冷却器に霜となって凍りつき、冷やす力を奪っていくからです。霜を溶かすあいだは運転そのものが止まります。焼きたてのうなぎに粗熱取りの待ち時間が付いて回るのは、この霜が理由です。
この霜を抑え込むのが、KOGASUNの急速冷凍機「3Dフリーザー®」に搭載された独自の非貫流熱交換方式、ACVCS®です。着霜に悩まされないため、湿度の高い庫内を保ちながら回し続けられ、70℃の蒲焼きを湯気ごと受け入れられます。湿度をまとった冷気が上下左右から包み込むので、面積の広い長焼きでも乾いた風の当たる面ができず、タレの照りを守りながら厚い身の中心まで冷やせます。仕組みの詳細は3Dフリーザーの特徴で確認できます。
実測でも、効果は外観に表れました。取り出した6枚は表面がうっすら白く凍りながら、1枚ごとの輪郭と焼き面がそのまま残っています。焼き色の違う6枚を同じトレーで凍らせても仕上がりがそろうのは、冷気が全体を均一に包むからです。形で勝負する贈答や百貨店向けの商品づくりに、そのまま生きる結果です。
焼き場から冷凍機へ直行すると生産はどう変わるか
うなぎの需要は、夏の土用の丑の日に極端に集中します。焼いてから冷まし、冷めてから冷凍庫へという従来の流れでは、放冷の待ち時間と置き場が焼成のペースを縛り、需要期に向けた作り置きが進みません。焼き場から直行する運用と、放冷を挟む運用の違いは次のとおりです。
| 観点 | 焼き場から直行(急速冷凍) | 放冷してから通常冷凍 |
|---|---|---|
| 焼成後の流れ | 焼き上げてすぐ投入でき、次の便を焼き続けられる | 粗熱が取れるまで待ち、置き場と時間を取られる |
| 氷結晶 | 氷になりやすい温度帯を素早く通過し、粒が細かいまま凍る | 温度帯を抜けるのに時間がかかり、粒が育つ |
| タレと表面 | 高湿度の冷気が乾燥を抑え、照りを保つ | 乾燥が進み、カサつきやくすみが出やすい |
| 衛生 | 菌が増えやすい温度帯の滞在を短くできる | 同じ温度帯を時間をかけて下る |
| 需要期の生産 | 焼いては凍らせる連続ラインを組める | 放冷スペースが先に埋まり、量産が頭打ちになる |
この差が積み上がる需要期こそ、直行の価値が最大になります。焼きたて品質の在庫を前もって積んでおけば、土用の丑の当日は、焼き場を店頭とお届けの分に集中させられます。
商品展開と設備選定:焼成日と販売日を切り離す
長焼きのまま冷凍在庫を持てると、焼成日と販売日を切り離せます。店頭の持ち帰りから贈答、通販まで、同じ焼き上がりを起点に商品の幅を広げられます。展開先ごとの品質の見どころは次のとおりです。
| 商品形態 | 主な販路 | 重視する品質 |
|---|---|---|
| 長焼き | うなぎ店の持ち帰り、百貨店、贈答 | ふっくら感、形のそろい、タレの照り |
| カット蒲焼き | 通販、業務用卸 | 大きさのそろい、温め直し後の柔らかさ |
| 刻みうなぎ | 飲食店、弁当 | ほぐれ方、タレのからみ |
| うな重用セット | 冷凍通販、ギフト | 別添タレとの組み合わせ、温め直し案内 |
食品ごとの活用例は3Dフリーザーの導入事例で確認できます。
設備選定で最初に決めるのは、需要期のピークに1日何枚を焼き、何枚まで凍らせるかです。長焼きの寸法、1回に入れる枚数、焼き上がりの間隔から、焼き場を待たせない凍結能力を逆算します。台車ごと庫内へ入れられるカートインモデルを選べば、焼き上がりを載せた台車がそのまま凍結の単位になります。選び方の全体像は業務用急速冷凍機の選び方にまとまっています。機種の当たりを先に付けておけば、需要期から逆算した導入スケジュールを具体的な日付で引けます。
自社の焼き方とタレで試せる無料凍結テスト
同じうなぎでも、焼き方とタレが変われば凍り方は変わります。だからこそKOGASUNの凍結テストは、いつも店で焼いている蒲焼きをタレごと持ち込む方式です。費用も出張費も無料で、導入を決める前に次の項目を実物で確かめられます。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 中心温度と時間 | 自社の長焼きの厚みで、-18℃到達までの時間を実測する |
| 凍結前後の外観 | 反り、身割れ、タレの照りを凍結前後で見比べる |
| 温め直し後の品質 | 箸の入り方、皮目の戻り、身のふっくら感を確かめる |
| タレの条件 | 粘度や塗る量を変えたときの表面の凍り方を見る |
| 量産再現性 | 1回の枚数を増やしたときの仕上がりの差を見る |
持ち込みの流れは食品を持ち込める凍結テストで確認できます。テストの結果は商品規格や温め直し案内を決める根拠になり、百貨店や通販のバイヤーへの品質説明にもそのまま使えます。
うなぎ蒲焼きの冷凍でよくある質問
白焼きはタレの層がないぶん、表面の乾きがそのまま見た目に出ます。高湿度の冷気で乾燥を抑える仕組みは白焼きにも同じように働くため、身のふっくら感を保つ仕上がりが狙えます。蒲焼きと白焼きの両方を扱うなら、同じテストで並べて確かめるのが確実です。
違います。蒸しでふっくらさせた関東風は、柔らかい身が凍結と解凍で崩れないかが焦点です。直焼きの関西風は、皮目のパリッとした食感と焼き面の印象がどう戻るかを見ます。どちらも自社の焼き加減のまま持ち込んでテストできます。
今回の実測もタレを塗った蒲焼きで行っており、タレごと凍結できています。粘度が高い場合や追い塗りが多い場合の表面の状態は、塗る量を変えた比較テストで確かめられます。凍結後のタレの様子を見て、塗るタイミングを決められます。
厚みと大きさで変わります。前述の実測(32分)は長焼き6枚での値です。カット品や刻みうなぎは1切れが小さいぶん、中心まで凍る時間は短くなる方向です。形態ごとの時間はテストで実測し、それぞれの商品規格に落とし込めます。
保存できる期間は商品ごとに決めます。実際に使う包装と保管温度で保存試験を行い、その結果から期限を設定する流れです。微細な氷の粒で組織の傷みを抑える急速冷凍は劣化を遅らせる方向に働くため、期限設計の土台になります。
加工内容と販売形態に応じた営業許可と食品表示が必要です。要件は自治体によって異なるため、商品化の前に所管の保健所へ確認してください。売り方の設計は冷凍食品EC・通販の始め方が参考になります。
まとめ:焼き場から32分で、土用の丑の在庫を焼きたて品質でつくる
今回の実測では、焼きたて70℃のうなぎ蒲焼き6枚を放冷なしで凍結し、32分で中心-18℃に到達しました。身は縮まず、箸で切れる柔らかさとタレの照りが焼きたてのまま残っています。放冷を工程から外せば、焼いては凍らせる連続生産で、需要期に向けた在庫を焼きたて品質のまま積み上げられます。あとは、自社の蒲焼きで同じ結果を出せるかどうかです。無料の凍結テストなら、いつもの焼き加減とタレのまま持ち込むだけで、導入を決める前に仕上がりを自分の目で確かめられます。テストのお申し込みや機種のご相談は、以下からお気軽にお問い合わせください。
