3D凍結アマエビ販路拡大

引用元:みなと新聞 2019年4月15日 掲載

品質、扱いやすさ評価

【北海道羽幌】マルジュウ重原商店(本社・北海道羽幌町、重原伸昭社長)では「3Dフリーザー」を活用し、日本海産アマエビ(ナンバンエビ)の冷凍出荷に力を入れる。生鮮と遜色ない品質と扱いやすさから寿司店など業務筋から評価を得て、着々と販路を広げている。

積丹半島西側の古平、余市から小樽を経て、増毛、留萌、羽幌までの日本海一帯は国内有数のアマエビ産地。近年は後継者難や採算難でエビかご船は減少傾向。沿岸主体の小型船が主体となる中、羽幌には100トン級の大型船2隻が好漁場で知られる武蔵堆を中心に操業する。水深の深い所にかごを仕掛けるため、羽幌産アマエビは高鮮度で知られ、特に関東や北陸方面で高い評価を得ている。ただ、生鮮流通が主体のためシケで水揚げが不安定になると価格が乱高下する場面も多い。

同社では2年前に古賀産業(山口県下関市)の3Dフリーザーを導入。水揚げ、価格とも安定したころ合いを見計らってアマエビ、ボタンエビの3D冷凍品を製造。「3D凍結は細胞膜を壊すことなく、解凍後も鮮やかな赤色や食感、味は生と遜色ない。高級寿司店などから直接注文が来る」と重原社長。生鮮の評価基準はあくまでも鮮度。ただ季節や日によって良しあしがあるし、産地の目利きで良い物を厳選しても輸送過程で鮮度落ちすることもある。

「冷凍でも品質の評価を得られれば、価格の安定性や店での使い勝手の良さで生鮮よりメリットを見いだすユーザーは多い」という。IQF仕立てやバラ凍結、規格も300グラムや500グラム、1キロ版など注文に応じて対応。3~4月のシケやすい時期を過ぎ、5~6月はアマエビ水揚げの安定期になる。「高品質な羽幌産アマエビをぜひ味わって」(重原社長)とアピールしている。

▼(株)マルジュウ重原商店=北海道苫前郡羽幌町南1の3、(電)0164・62・2138

 

重原伸昭社長
3D凍結をアピールするチラシ
3D凍結の冷凍アマエビ
エビ マルジュウ 重原商店 北海道
2019年04月15日 18時20分 配信

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