引用元:みなと新聞 2018年2月28日 掲載
強力な集荷力 多岐の販売先
山口県下関市の南風泊市場近くにある吉田水産本社工場は同社の売り上げの6割を占める主力となるフグの加工処理を行う。トラフグを最大2万尾を活かし込む活魚水槽(約290トン)を保有し、活フグは1日最大5000尾、刺身は腕利きの職人が手作業で2000皿を製造。年間に約50万尾のトラフグを加工・販売する。
強力な集荷力と目利きの技を武器に、多様なフグを扱う。活トラフグ扱いは国産養殖が8割、天然が2割を占める。販売先は全国市場卸の他、関東や関西、九州地区の量販店や百貨店、飲食チェーンなど多岐のチャネルを持つ点が同社の強みだ。
加工形態は身欠きはもちろん刺身各種、鍋用パックなどコンシューマーパックなど多様。顧客ニーズに合わせたきめ細かな加工対応が高く評価されている。また大型3Dフリーザーやショックフリーザーで用途に応じて冷凍加工し、旬のおいしさを通年で出荷する。フグを扱う料理店や量販店からは「年中いつでも簡便に本格フグメニューを提供できる」と好評を得ている。
フグの端境期にあたる夏場の稼働を支えるため近年はハモ加工も注力する。効率性向上のためハモの骨切り機の他、理工エンジニアリングの「エフビックフィレマシン」を新規に導入した。
吉田社長は「人材不足や原料のショートなど来る時を想定し、必要な設備投資を強化する」と強調する。
本社工場は同社売り上げの6割を占める主力のフグを扱う
活フグは日量5000尾、刺身2000皿を製造する
下関本社工場